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ラピスラズリ 159 一挙一動

田島さんの煙草を持つ指が
好きだったりする。

このご時世だけど、
煙草を吸う男の人の仕草が
いまだ好きだったりする。


萩原さんは吸わないし、
この禁煙ブームのなか
フェチには貴重なシーンで…


「ん?何?」


じっと見てるわたしに
今度は田島さんが聞いてきた。


「あの……おいしいですね。
お鍋って、なんか幸せで…あったかいし、
湯気にもホッとするし…」

って、何言ってるんだろう。


支離滅裂になってると、
田島さんは後ろの壁に
軽くもたれかかり
ふっと笑った。


…そして、また沈黙。


お鍋でホッとするはずが
どこか落ち着かない。


田島さんの、かすかな一挙一動に
何かの意味があるように見えてしまう。


はあ…
考え過ぎて、ちょっと気分が悪い。


雑炊でしめようという話になり、
お鍋にご飯と卵と葱を入れて
またぐつぐつさせて
二人で待つ。


すると、
田島さんが胸ポケットから
「これ。」と名刺を差し出した。


「え、また名刺作成ですか?
もうなくなったんですか?」

と、つい仕事の話かと思って
受け取ったら、
連絡先が書かれている
あの日くれた名刺だった。

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