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ラブホリック 146-揺さぶられる心。

「今日はオレ定時で帰るからな。
 サオリちゃんに、確認事項あるなら
 早めにしてって伝えといて」

「はい……」

よく切り替えられるなぁ。
さっき、あんなことになってたのに。

黙るわたしに矢野さんがあっさり言う。

「何?キスしてほしかった?」

ちょっ…

「何言ってるんですか!」

「オレは清水じゃないからなー」


嫌な名前を挙げてきたな。

でも、清水さんと矢野さんは全然違うよ。




誰かに思いっきり甘えたい。
わたしだってまだ、傷は癒えてはいない。


今、誰かに手を差し伸べられたら、
その手を取ってしまいそう。

わたしを好きでいてくれたなら、尚のこと。





その日は、無事に定時に上がれた。
後の仕事は連休明けに持ち越し。

栗栖さんとごはんへ行った。

矢野さんに恋する彼女は、
彼がああ言った、こうしてくれた、と
キラキラ輝く瞳で話した。

そんな彼女の姿を見ながら、
矢野さんに心が動いた自分を恥じた。


栗栖さんは、しきりにわたしを
尊敬すると言ってくれる。

わたしみたいになりたいと言う。

そのたび、心苦しくなった。

矢野さんと抱き合っていたことを知ったら、
こんな風に慕ってくれることもないんだろう。




帰りの電車に乗り、スマホを見た。
ケイゴさんから連絡はない。

今日の休みはどんな風に過ごしたのかな。


わたしが今、
向き合わなければいけないのは
矢野さんじゃなくて、ケイゴさん。


それに明日は、
両親の顔合わせの食事会がある。


ケイゴさんと
ろくに話をしていない状態だけど
親に心配をかけるわけにはいかない。

明日は仲良い姿を見せてあげなきゃ。


はやく、元の二人に戻りたい。

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