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ラブホリック 128-誰のせいでもないこと。

完全流産ということで、

「生理を3回見送ったら、
 また家族計画を再開していいですよ」

と先生。

こうなったのは、
わたしの持病のせいなのか尋ねると、
必ずしもそうではないから気に病まずに、
と言われた。

確かにリスクは上がるけど、
初期流産は誰にでもあること。

でも、不安因子をつぶすのは
ママのメンタル面でいいことだし、
持病はしっかりコントロールしてね。と。


院内処方のお薬をもらい、病院を出ると、
駐車場にケイゴさんの車が停まっていた。

「来てくれたんだ〜」

笑顔で駆け寄り、助手席に乗り込む。
夕方になったら薬局に戻るらしい。

ダメだったことを伝えると、
ケイゴさんは「うん」とだけ言った。



家に帰ってソファに座る。
月末なのに、仕事を休んでしまった。
栗栖さん大丈夫かな…。

お腹はまだ鈍く痛い時もある。
子宮が収縮する痛みらしい。


お腹の中にはもう誰もいない。


ケイゴさんは、薬局からの電話対応で
別室にいた。


急に喪失感に襲われて、
涙が次から次へと流れ、
膝の上に落ちる。


万全の状態で迎えてあげたかった。

お腹の中で育ててあげたかった。


涙は止めどなく落ちる。


電話を終えて戻ってきたケイゴさんが、
わたしの様子を見て、表情が変わった。


自分のせいだと泣きじゃくるわたしを
黙って抱きしめてくれた。


「誰かのせいだって言うのなら、
 おれのせいだよ。本当にごめん…」


ケイゴさんの目が潤んでいた。
今度は悲しい涙。



たった2週間だったけど、
お腹の中の赤ちゃんは
かけがえのない存在だった。


ずっと忘れない。

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