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ラブホリック 116-再起動。

会計が終わると、ケイゴさんも
薬局の軒下まで出てきてくれた。

新鮮な感情を抱きながら、横顔を見る。

その視線に気づいた彼は、
「久しぶりに目が合った気がする」
と、言った。

自分のことで精一杯で、
最近はケイゴさんに
向き合ってもいなかった…

情けない気持ちでいっぱいになった。

「ごめんね…」

思わず謝ると、ケイゴさんは少し間を置き、
考えるようなそぶりをした後、

「いいんだよ。…おれ、頑張ってるユキも好きなんだ」

そう言って、優しく微笑んでくれた。

目頭が熱くなった。

言ってもわからないなんて決めつけなくても
ケイゴさんは理解してくれてたんだ。

わたしはバカだなぁ…

ケイゴさんに気づかれないように
自分の涙を拭った。


その後、自動ドアが開き、
「市川さん!いつまでサボってるんですか?」
と後藤さんの声がした。


「あ、すいません。じゃあ、気をつけてね。お大事に」

ケイゴさんはわたしに手を振ると
慌てて店内に戻って行き、代わりに
後藤さんが中からこちらを見て、目が合った。

会釈すると、後藤さんは、
口角だけ上げた表情で、軽く頭を下げた。




もう、不安にならなかった。

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