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ラブホリック 115-教えてもらったこと。

ソファにかけてうつむいていると、
具合の良くなさそうな赤ちゃんを抱いた
お母さんがやってきて、目の前に座った。

夏風邪かなぁ。

ぐずる赤ちゃんをぼんやり見ていた。
ウワァーと泣いては、お母さんにあやされる。

赤ちゃんがわたしの視線に気づき、
しばしの間泣き止んだ。

「あ…すみません」

お母さんが、申し訳なさそうに
笑いながら会釈してくれた。

いえ、すごくかわいいです、と答えて、
しばらく赤ちゃんと見つめ合っていた。

かわいいのはもちろんなんだけど、
目が離せなくて、ずっと見ていたい。


「お待たせ。」

ケイゴさんが来て、わたしの隣に座る。
赤ちゃんが、ケイゴさんを凝視し始めた。

ケイゴさんも、手を止めて赤ちゃんに
微笑みかけた。

お母さんが
「この子、男の人見たら泣くんですけど、泣かないですねぇ」
と笑った。


ほんの数分の出来事だったけど
心が温かくなるような時間だった。

枯れていた心に水をやったような
そんな満たされた気分。


今はまだ考えられないけど、
わたしもいつか母になる日が来るのかな。

その時、隣にいるのは、
やっぱりケイゴさんがいいな。

赤ちゃんとお母さんに
教えてもらった気がした。

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