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ラブホリック 108-先輩の話。

矢野さんは、黙っているわたしに
話し始めた。


学生時代からつきあっていた彼女さんとは
昨晩別れたと。

やっぱり結婚する気にはなれないと
彼女さんに話したら、
わかってたよ、と言われたらしい。

清水さんの奥様と矢野さんの彼女さんも、
4人とも同じ大学出身。
だから、別れたことが奥様経由で
清水さんの耳にも入ってた、という話だった。



「お別れしたのは理解しましたが…
 栗栖さんに何でそんなこと言ったんですか…?」

わたしを好きだなんて言ったら
完璧揉めるよ。

「さぁ…思わず言っちゃったな。」
悪びれない様子の矢野さん。

「あの子に変なウソつけねぇだろ」
と続けて言った。


それはわかる気もする…けど

だから栗栖さんは、
わたしを避けて帰ったのかな。

少しずつ積み上げてきた信頼関係が
リセットしたりするのかな。

はぁ…とため息をつくと、矢野さんが
何かを言いかけてやめた。


「わたし、もうホテル戻ります。」

「オレも戻る。そんな逃げなくていいよ。」

逃げるつもりはないけど、
もう話すことがない。
わたしにはケイゴさんがいるんだもん。
裏切りたくない。


矢野さんは、わたしと
同じホテルを取っていた。

矢野さんの方が上階なので、
エレベーターはわたしが先に降りる。

「失礼します」

「おやすみ。」

振り向くと、矢野さんは少しだけ笑って
わたしに手を振り、エレベーターのドアが閉まった。

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