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ラブホリック 105-二度目の本社出張。

翌日は東京行きだった。

朝、新幹線に乗ると
ケイゴさんからメールが来た。

『おはよう。気をつけて行ってらっしゃい。
おれもそろそろ仕事だー』

ふふ…と笑みがこぼれてしまう。
一人で笑って怪しい人と化す。


先月はケンカしてたけど、今月は平和。
(栗栖さんと矢野さんは気になるけど)

意気揚々と東京駅に降り立ち、
本社まで向かった。


定例会議に出る前に、
本社管理部のあるフロアへ。
雛壇を見渡すものの、
部長がいらっしゃらない…

清水さんがわたしに気づいて
手を振ってくれた。

「部長は今、経理部長と打合せかな。
 僕の隣のデスク空いてるよ。おいで」

「じゃあ…おじゃまします」

ではちょっとお仕事を。
バッグの中から端末を出して開けた。

社内メールを確認する。
栗栖さん、お仕事は概ね順調のようだ。

この調子だと、昨晩の飲み楽しく終えたかな。
ほっと胸を撫で下ろした。



「今日、矢野もB社の展示会で
 こっち来てるでしょ。
 本社には寄らないみたいだけど」
メガネを上げながら清水さんが言った。

「あっ、そうみたいですね」

「僕、あいつと飲む約束してるんだけど、
 七瀬さんもおいでよ」

「…お二人がよければ……」

「大歓迎だよ。僕も七瀬さんと
 もっと仲良くなりたいから」

耳触りのいい言葉がスラッスラ出てきて感心する。

けしていやらしくもセクハラっぽくもない、
独特の落ち着いた雰囲気。
ご結婚されてるからかな。

そして部長が戻り、会議室に向かった。

会議が終わり、管理部のフロアに戻る途中。
部長がニコニコしながら言った。

「矢野君とつきあってるの?」

部長があの噂知ってるの!?

「つきあってないですよ。
 部長まで変な噂に乗らないでください…」

「嘘かぁ。つまんないなぁ」

部長がハハハと笑う。
廊下からオフィスのドアを開けると、
矢野さんがいた。

「おっ。噂をすればだね」と部長。

「部長、ご無沙汰してます。
 営業部に用事でこちら寄ったんですけど。
 何すか、噂って」

「ここでは言えないよ〜。ね、七瀬さん」

部長のセリフで、矢野さんがピンときたようだった。

「あー…七瀬とつきあってるってやつですか。
 あれ、ガセですからね」

矢野さん、バツの悪そうな顔…。
わたしも思わず無表情に。(笑)

「そうか〜。若いっていいなぁ」
笑いながら部長が席に戻られた。

わたしも清水さんの隣に戻ろうとすると、
矢野さんがわたしの肩をぐっと引き、
「ケリつけたよ」と言って
フロアから出て行った。

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