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ラブホリック 094-嬉しかったひととき。

土曜12時台は混んでいる。
ケイゴさんは、待合まで出てきて、
お母さんと女の子に服薬指導中だった。


こっそりと受付に行く。

「あら!今日も会ったわね〜」
と、受付の佐藤さん。

「混んでますね。後で受け取りに来ようかな…」
と言うと
「土日、彼と会うなら、
 持ち帰ってもらうよう伝えようか?」
と佐藤さんが微笑んだ。

なるほど。そうしてもらおうかな。

「じゃあ、それで…」と言いかけた時に、
投薬を終えたケイゴさんが隣に来て、
佐藤さんが持っていた処方箋を見た。

「あ、結果聞きに行ってきたの。……そっか」
と彼。

まぁ、処方内容見たら悪化したことはわかるよね。

「そんな待たせないから、待ってて。」
と言い、調剤室に戻っていった。

ガラスの向こうから、
後藤さんがこっちを見た。
邪魔者を見るような鋭い目つき。

ケイゴさん、何か言ったのかなぁ…
いたたまれない思いでソファに座る。

患者さんが、一人、二人と減っていく。

調剤室は恐ろしくて見れないから、
壁掛けテレビを見上げていたら、
突然ケイゴさんが目の前に来て驚いた。

「数値上がったのかな?」
と聞かれる。

「うん。そう。これ…」

検査結果用紙を出すと、ケイゴさんは
主要3項目の数字を書き写した。

「上がったなぁ。疲れは感じてた?」

「今思えば感じてたかも。
 …精神的にもきつくて…」

と言ったら、
うつむいて薬歴書いてたケイゴさんは、
わたしの顔をチラッと見て

「ごめんね。余計な負担かけて…」

と、申し訳なさそうに笑った。


ここで、つきあう前のように
普通に接してくれたことが、
すごく嬉しかった。

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