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ラブホリック 082-決壊。

オートロックのチャイムが鳴った。
ケイゴさんが来た。


エントランスと家のカギを開ける。

ケイゴさんは、
部屋のインターホンを鳴らした。


わたしが無視していたから、
自分でドアハンドルを回し、
空いていることを確認して入ってきた。


「ユキ?どうしたの」

話しかけられても返事をしなかった。
ケイゴさんはテーブルの上に目をやった。

「わぁ…ありがとう、晩御飯おいしそう」

「……」

「ごめん、遅くなって…」

遠慮がちに謝る彼。

遅いのが嫌なわけじゃない…


「ユキ、何か怒ってるなら言って?」

ケイゴさんが、わたしの顔を覗き込んだ。


今思えば、
周りの環境が変わってきていることの
不安やストレスもあったのだと思う。

ケイゴさんと出会ったことにより
降ってわいたような結婚話が出て、
仕事では頼られる立場にもなり、
体調もなんとか持ってる状態。

わたしも安心したいのに
薬局に行けば彼氏にそっけなくされて、
最後は後藤さんと長話。



何かの糸が切れた。

うつむくわたしの目から、涙が溢れた。


わたしの泣き顔を見た彼が
涙を拭おうとして、手を伸ばしてくる。

「…いやっ」

彼の手を払って、顔を背けた。

空気が固まった。


後藤さんに宣戦布告されたとはいえ
彼女とケイゴさんは同僚。

ふたりが接近しても
仕事なら我慢するしかない。

心が、我慢でがんじがらめになって痛い。


ケイゴさんは、黙ってわたしの隣に座り
「言ってくれないとわからないよ」
と言った。

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