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ラブホリック 051-少しだけ顔を見に。

会計が終わり、薬局を出る前に
ガラスの向こうを見ると、
ケイゴさんは調剤中で、
こっちを向かなかった。


薬局を出て、歩き出す。

ケイゴさん、不自然なほど目が合わなかったな。


向こうは仕事中だし、
ラブラブしたいわけじゃないし
邪魔にもなりたくないけど、
会釈ぐらい、してもいいんじゃないのー。

後藤さんのことも気になって
少し寂しい帰り道だった。



その日、仕事帰りのケイゴさんから
着信があった。

『少しだけ、顔見に行っていい?』って。


わたしも翌日から、また残業の日々。
ちょっと疲れもあったし、
早めに寝ようとしていたところだった。

でも、モヤモヤしたまま
過ごしたくなかったから
家に来てもらった。


ケイゴさんは玄関でコートを脱ぐ前に、
パジャマ姿のわたしを抱きしめた。

抱きしめられていると、
モヤモヤが薄らぐ。


「ケイゴさん、さっきわたしの方見なかったね…」
と言ったら、

「そりゃあ仕事中だもん…」
と苦笑い。

確かにそうなんだけど。

「つきあう前は、
 仕事中でもニコニコしてくれたのに」
と言ったら、ケイゴさんが笑い出した。

「そりゃあ、前はユキと
 仲良くなりたくて仕方なかったもん。」

えーっ?

わたしが腑に落ちない顔をしていると
ケイゴさんはニコニコしながら
コートを脱いだ。

「ごめんね。忙しかったのもあるけど、
 今日はちょっと緊張した」


「…うん。」


フォローしに来てくれたんだよね。
会いに来てくれてありがとう。

と思いながら、ケイゴさんの背中に
思いっきり抱きついた。

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