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ラブホリック 002-癒し系の彼。

2ヶ月後。
季節は冬。

わたしはまた、閉店時間ギリギリに
処方箋を持って行く。(すみません)


時期的に、体調を崩す人が多いのか
前回のようにわたしだけってことはなくて
まばらに患者さんがいた。

ガラスの向こうを見てみるけど
彼は見当たらない。

キレイな女性薬剤師さんが多いなぁ…と
ソファからぼんやり眺めていた。

名前を呼ばれて、
カウンターで薬を受け取った。

お礼を言って自動ドアを出ると、
びゅっと風が吹いた。


「さむっ…」


マフラーを巻き直していると、
向こうから自転車が来た。

彼だ!

ダッフルコートにチェックのマフラーを
巻いていて、それが彼によく似合っていて
かわいかった。


彼はわたしに気付くと、ぺこっと会釈した。

わたしのこと覚えてはなさそうだけど…

「お大事に」
と彼はいつもの笑顔。

「ありがとう、さようなら」
わたしもぺこっと礼をして、帰ろうとしたら、

「調子はどうですか?」
と話を続けてくれたのが予想外だった。

「あーっと…良くはないですね」とわたし。

「冬は不調になる方が多い印象ですねぇ。数値安定してても」
「あー、やっぱりそうですかー。寒いとね…」
と、冬空の下、フツーに世間話。(笑)


「じゃ、帰り道気をつけてくださいね。七瀬さん」


あ、ちゃんと覚えてるんだ。

ほわほわしてて、頼りない様子だけど…
病気も覚えてるんだ。

前よりも、心がグッとつかまれた気がした。

好きになっちゃったらどうしよう。
なんて考えながら帰り道を歩いた。

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