Clarice Fantasy

大人の女性向け恋愛小説置き場。たまにR-18
           

Top Page > ラピスラズリ(連載中) > ラピスラズリ 28

ラピスラズリ 28

ぐらっと揺れた天野さんの腕が
私の肩にぶつかった。

「あっ、ごめんね」

天野さんがくるりと体を向けて謝る。

「いいえ、大丈夫ですよ」

………優しいなぁ。

ぶつかって謝ることじゃなくて、
謝り方が………

何となく柔らかくて、笑顔もあって。
品がいいというのか、
ゆっくりした雰囲気で。

田島さんに叱られている時は
ハラハラしちゃうけれど。


私がまた春雨スープを片手に
給湯室に行こうとしたら、
天野さんもカップを手にして
先を歩いていた。


カップ焼きそば……
好きなのかな?


マイペースに歩く彼の後ろを
ついて給湯室まで向かった。


給湯室には何人かいて、
私は天野さんの後ろに並んだ。

そこで私に気づいた天野さん。
「お湯?」と声をかけてくれた。

「はい」

「ポットほしいよね。
買ってデスクに置いとく?」

「いいですね、二人で買いますか?」

「そうしよっか、安いのなら
何千円かであるよね」

あれれ、本気?

思いの外乗り気の天野さんに
くすくす笑っていたら、
「山下さんって話しやすいんだね」
とにっこり笑ってくれた。

順番が来て、お湯を入れて待つ。
私の春雨の方が早く出来上がった。

にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へ

関連記事
該当の記事は見つかりませんでした。