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ラピスラズリ 158 おにいちゃん

お酒はやめておこう…

薬に、吐き気の副作用も
あるようだし…


適当なコースを頼むことにして、
お酒はどうするか聞かれた。


「体調悪いので、
やめておきます」

「ああ。……え、妊娠?」


手をぶんぶん振って否定。

「違います違います」

「あ、違うんだ」

田島さんはメニューから
わたしへ視線を移し、
またメニューへと戻った。


妊娠だと思ってたの?
正反対ですよ…


「俺はひれ酒飲もうっと」

「おいしいですか?」

「うん。俺は好き」

へー…

田島さんが好きなら、
一度飲んでみたいかも…

と考えて、
自分の浮かれ具合に
溜息をつく。



お鍋が始まった。

「山下さん、こういうの下手そう」
と言い、かいがいしく
取り分けてくれる田島さん。


おにいちゃんみたい。
…兄弟いないけど。


田島さんは、何で別居になったのかなぁ…

自分のことは打ち明けずに
根掘り葉掘り聞かれたら嫌かな?


考え込んでいると、
田島さんは頬杖をついて
わたしを見ていた。


「あっ、何ですか…?」

と言いながら、
顔が赤くなっていく。

そんなに見られると恥ずかしい。



「……いや。別に。
何でもないよ」

田島さんは、灰皿を引き寄せて、
スーツの内ポケットから
煙草を取り出した。

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