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ラピスラズリ 116 マリ

見切り発車的に
つきあう事になったけれど。

会社で雑談はするものの
結局のところあんまり知らない者同士。

でも、こんなにキスが気持ちいいのは
萩原さんを好きだからだと思う…


ふかふかのソファで
萩原さんが隣に座り
お酒の入ったグラスを渡してくれた。
二人で飲み始める。

たっぷりの氷が入っていて
火照った体に丁度良いものだった。


「お酒好きなんですね。
たくさん置いてる」


「夜中まで仕事すると寝付けないから」


「寝酒ですか」

熟睡は出来なさそうだな。


半分ほど飲んだところで
萩原さんはグラスを置き、
冷たい手で私の手を握る。


「冷たい…」


私の膝の上で繋ぎ合う手を
二人で見下ろしていたら
萩原さんが口を開いた。


「マリに似てるよ、本当に」



マリ…



「田島さんの元彼女さんですか?」

と尋ねると、萩原さんは
憂いの表情で横を向いた。




「そう。その前は…」




その時、グラスが手から滑り、
膝の上にお酒と氷が散乱した。

カツンカツンと音を立てて、
フローリングにも氷が転がってゆく。
幸いグラスは膝の上に留まっていたけれど
お酒の水たまりができている。


「ごめんなさいー!!」

「いいけど、服…脱いだ方がいいんじゃね」

「わあああ最悪、ごめんなさい」

「動くな、ソファが濡れる」


萩原さんはタオルを持ってきて
私の前に跪き、膝を拭き始めた。

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