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ラピスラズリ 112 ふわふわ

店を出るともう空は暗くなっていて、
深い青だった。

空気はひんやり秋の風だ。


足元がふわふわして…


「スタバ行くか?ちょっと歩けばあるよ」

「あんまり長くは歩けません~」

「そんなに酔ってんの?」

「酔ってはないですが、
ふわふわして、足がもつれそうで…」

「酔ってるじゃん。家送ろうか?」

「え…」


もう終わり?
ちょっと楽しいのに…

と、萩原さんのお気持ちも考えず
自己中な酔っ払いは思っていた。



「まだ、萩原さんと一緒にいたいです」


ふわふわ、ふわふわする。
雲の上はこんな感じなのかもしれない。


萩原さんが、私の腕を引き寄せた。
「何言ってんの」と怒ってるけど、
ぎゅーっと抱きしめられて、
萩原さんの匂いがする。


何かの香水の匂いか、柔軟剤か…
心地よくて離れたくない。



気持ちいいなぁ、
抱きしめられるのは…



このまま寝れそうだ…


「おい、しっかり立ってくれ。
酔い覚めても文句言うなよ」


萩原さんの声が聞こえるけれど
どんな顔をしているか見えない。


「…はい、文句言いません…」


車が通る道まで何とか出て、タクシーに乗る。

ふわふわして、どうにも眠たくて、
萩原さんが口にした行き先は
聞こえなかった。

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