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ラピスラズリ 294 解される

クリスマスと同じ席。
誰からも見えないこの場所。

あの時のぎこちない空気を思い出しながら、
お酒を頼み、何杯か飲んだ。

少しずつ、アルコールが二人を解してくれる。

「……あの●●エンジの子は
本当に彼氏じゃないの」

「違いますよ。田島さん、どこで見てたんですか」

「ストーカーみたいに言うなよ。
仕方ねえだろ、
車で会社帰ってる時に見えたんだから。
楽しそうにしてたから……
彼氏かなって思ったんだよ」

「地元の友達です」

ぴしゃりと言い放って、グラスに口をつける。

この時期から年度末まで、
匠君も忙しいようで、
飲みに行くのもランチも実現していない。
会ったのは先日の一件だけだ。


「ふーん。あ、そう」

田島さんは気のない返事をする。

「何ですか、その返事。
聞いてきたの田島さんなのに」

「……こんなことも、
酒入らないと聞けないんだよ」

「…………」

「おとなしそうな顔してるだけで、
実際はひねくれてるし、可愛げねえし、
でも、忘れられそうにないんだよ」

田島さんは、そう言った後、
グラスを煽ってテーブルに置いた。

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