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ラピスラズリ 279 めずらしい人

「……またな。気をつけて」

「はい」

俯いたままの私を残して、
田島さんは背を向ける。

小さくなっていく背中を見送って、
私も改札に入った。


はあ……。
こんなことでまだ動揺して、
名残惜しくなってるなんて。

つくづく私は、学習しない奴だ。

最寄駅からマンションまで
とぼとぼと歩く。

その時スマホが震えたような気がして、
バッグの中を確かめた。

「LINE……?」

見てみると、送信元は山内匠。
栞ちゃんじゃなくて、その兄とは珍しい。


『山下って、●●社に勤めてたんだっけ?』

という質問だった。

『そうだよ。どうしたの?』


営業をしている匠君。
近々うちの会社への来訪予定があるらしい。

何往復かやり取りしたあと、
匠が来る日、ランチに行く約束をして
LINEを終えた。



匠君の会社が関わる部署と言えば、
萩原さんのところだろう。

それにしても、あの寡黙な匠君が
営業さんになっているとは驚きだ。

栞ちゃんのその後も聞きたかったし、
匠君とのランチは、少し楽しみだった。

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