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Top Page > ラピスラズリ(連載中) > ラピスラズリ 275 別れの涙

ラピスラズリ 275 別れの涙

1月末。

懸念の社長面接も無事終えて、
中途採用枠での内定がもらえたのは、
岡田さんの送別会の日だった。

来年度採用のため、
むやみに口外できない状態だけれど。

岡田さん、梶さん、田島さんは知っていて、
それぞれ、おめでとうと声を掛けてくれた。



「岡田ちゃん、なんでやめるんだよぉ」

お酒が入りすぎた、先輩の楠さんが、
岡田さんを熱く引き留める。

いつもならあしらってるけれど、
この日はさすがに岡田さんも涙目で、
そんな岡田さんを見ていると、胸が詰まる。


梶さんは、仕事があるそうで欠席。
田島さんが後から一人でやってきた。


貸し切られた個室の引き戸が開く。

「あ、まだやってる?
ごめん、遅くなっちゃって…」

「おせーよ田島、飲め!
岡田ちゃんの発展を祝って!」

「え…一気ですか。このご時世に」

岡田さんのファンたちに囲まれ、
ビールを注がれる田島さんを、
少し離れた席から見ていた。

田島さんはそう言いながらも、
コップ一杯飲み干して、拍手喝采浴びていて、
岡田さんになにか声を掛けていた。


これで、最後なんだな…。

そう思うと涙が。


「……あ、……私、
お手洗い行ってきます」

「あーっ、山下さんが泣いてる!」

よりによって
酔ってタチが悪くなりはじめた楠さんに
見つかってしまった。

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