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ラピスラズリ 253 田島編

きっともう
山下さんには関わらない方がいい。


この浮ついた気持ちが、
本気になってしまう前に。



いつしか、気付けば彼女を
目で追っている自分。






「隼人、煙草クサイ。
全然やめてないでしょ。嘘つき」


仕事を終えて家に帰ると、佑香が、
汚いものでも見るような目つきで
俺をなじる。




「…風呂入ってくる」

「なによ、無視?」



ケンカにはならない。
一方的に佑香が怒って喚いて泣いて、
俺は最後に謝るだけのことだ。


佑香は、すぐに人を妬む。

自分に絶対的な自信が持てないのか、
他人より優れていることを幸せとし、
自分が劣っているとなると
他人を貶める性格だ。




昔、佑香は、マリに憧れていた。



佑香と初めて関係を持った少し後
満面の笑みで

「お腹に田島さんの赤ちゃんがいます」

と言った。



俺ではなく、マリに。





佑香が悪いんじゃない。
俺の弱さが悪かった。



その後、マリは俺に別れを告げ、
会社も辞めた。




事の顛末を知った淳には、
思い切り殴られた。


「マリに何してんだよ!!
大事に出来ねえなら、
さっさと別れりゃよかったんだよ!!」



興奮しきった形相の淳に
胸ぐらを掴まれ、怒鳴りつけられる。


そんな様子を見ていたら、
バカな俺でもわかった。


淳は、ずっとマリを好きだったのだ。

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