Clarice Fantasy

大人の女性向け恋愛小説置き場。たまにR-18
           

スターライト 72 過去を懐かしむ元オッサンOL 【最終話】

今は切迫早産気味なので、余計に世話を焼いてくれる。甘え上手で憎めなくて私にはないものを持っているとても優しい人だ。「この前、渡邊さんが来てて。役員になってから全然会えなかったけど相変わらず渋かったよー」あの後、渡邊さんは瞬く間に出世し、私たちのオフィスから消え本社に行った。「『川嶋さん元気にしてるか』って聞かれたよ」「『今は川嶋じゃなくて佐々木さんです』って言った?」「言えないよ~。でも、嬉しそう...

スターライト 71 過去を懐かしむ元オッサンOL

バッグから、懐かしすぎるものが出てきた。派手なラブホのライターとOL時代にみんなで撮った写真。懐かしい思い出に思わず笑ってしまう。渡邊さん。元気かな。「莉々さん、何してんの」のんびりした夫の声が聞こえて、私はライターと写真をバッグに戻す。「んー?営業部時代に撮った写真」「ああ、出産したら絶対戻ってきてって言ってたよ、みんな」「ふふ。戻りたいけどなぁ…この子次第かなぁ…」随分大きくなったお腹を擦りなが...

スターライト 70 愛に溺れるオッサンOL

バカすぎて嫌になる。家に帰ってベッドに突っ伏した。あーバカ!最初からわかってたじゃないか、こうなることは!!枕を噛み締め、悔しさで泣いた。渡邊さんも悪いけど、自分も悪い。いや、自分が悪い。ほんと私こんなんじゃ、いつまで経っても幸せになんてなれない。ひとしきり悔しがった後、お風呂に入ろうと準備をしていると。「あっ…来た」1ヶ月遅れて、生理がやってきていた。何だったの、さっきの騒ぎ。でももう、やり直す...

スターライト 69 愛に溺れるオッサンOL

「たまたま、遅れてるだけってことはないの?仕事も大詰めだったしさ」「………」今まで、一度も遅れた事はない。黙り続ける私に、渡邊さんが短く息を吐いた。「…もし、妊娠だとしたら僕から言えることはひとつしかないよ」「………はい」「僕は、結婚できない」その言葉はナイフのように真っ直ぐ、私の心を突き刺した。「この先どうするかは川嶋さんが決めて。僕は別れたくない」バラ色に見えていた世界が急に色あせて、モノクロになる...

スターライト 68 愛に溺れるオッサンOL

「旅行でも行こうか」新しく見つけたバーで渡邊さんと飲んでいたら旅行のお誘いを受けた。生理が遅れている事が気になって、お酒も楽しめない。「…旅行…いいですね」「どこ行きたい?次の連休で行こうよ」「………生理に引っかかるかも…」「あ、そうなの?もう一杯おかわりしようかな」渡邊さんの横顔を見ながら、思い切って言ってみた。本当は、調べてから言おうと思っていたのに。「あの、生理が来ないんです…渡邊さんとつきあって...

スターライト 67 愛に溺れるオッサンOL

「莉々さーん。昼飯行きましょう」佐々木にランチに誘われた。「いいよ。何にする?」「和がいいすね。なんか最近莉々さん、可愛くなりました?」「えっ!ちょっとー!」佐々木の腕をパーンと叩く。雛壇席の渡邊さんと目が合い、二人にしか分からないぐらいの微笑みを交わす。幸せだった。あれから、時間を見つけて会ってはセックス。最初のセックスが考えられないほど彼の優しい愛撫に愛されてると思ったりした。会議室でもした。...

スターライト 66 愛に溺れるオッサンOL

2回したのにまだ硬い。私のそこも、まだ…渡邊さんが切なげに私の膝を折り曲げて年と回数の割には元気すぎるそれを入り口に当てた。何の隔たりもない、それを。「川嶋さん、…入っていい?」「はい……」生のセックスは初めてで―――それはもう、気持ち良かった。私を好きになる事なんてないと思っていた、その人に飽きるほど好きと囁かれながら私と、彼の境界がわからなくなるほど出入りを繰り返す。「ああ、川嶋さんのここ、ギュって...

スターライト 65 愛って何?

「君は、他の女とは違うな」今までの懺悔?どういう風の吹き回し?久しぶりにこうなって浮かれてる?「営業に引っ張ってきてよかったよ。努力家だし、へこたれないし。そういう頑張りを間近で見てたから尚更愛しく思えてね」女癖は致命的に悪いけど仕事では誰よりも尊敬していたこの男に、そういう事を言われると…「やめてください」すぐに渡邊さんから離れて、布団をかぶった。涙が出てきて止まらない。こんな顔見られでもしたら...

スターライト 64 愛って何?

「ああ……!」相沢さんに泣きつかれたというのにその男と私は、いかがわしいホテルでお互いを愛撫していた。「感じやすくなってない?」渡邊さんは、私のあそこに顔を埋めて、優しく舌を動かした。「なってません…っ」響く水音に自分で感じてしまう。今日は自分でもわかるぐらい濡れていて太ももに伝っていた。「好きだよ」この男が、こういう時にそんな言葉囁いた事あったっけ?「…そうですか」多少驚いたが、受け流す。ピロートー...

スターライト 63 愛って何?

するとまた、渡邊さんは楽しげに笑う。「笑われたら立場ないんですけど」「いや、ごめん。バカにしてるわけじゃないんだよ。…君のそういう所は、とても好きだから」「はあ…そうですか」私は気のないふりをして、窓の外を見た。渡邊さんと一緒に仕事をするようになってこの人が、どれだけ気を払い、どれだけ先の事まで考えているかというのが嫌というほど分かった。とても細やかな仕事の仕方だがそれを感じさせない。心の中では前よ...
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